財務分析とは何か?

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さて、今日は「財務」をテータにして語っていきますが、財務の中でも財務分析というテーマの解説にしようかな〜と思います。この辺りもどんな目的、とか、どんなやり方で、みたいなところって体系だって学ぶことはそんなに多くないので、今日は基本的なところを解説していこうかな〜と思います(*^▽^*)

 

もくじ

 

 

財務分析の基礎

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そもそも財務分析って何をすることでしょうか?イメージしやすいのは、企業の財務諸表を色々な計算を使って分析して、意思決定に役立てることです。より具体的には、財務諸表だけを見ていてもよくわからないので、それを時系列で並べたり、同業他社と比較することで数字の意味を見出します。そして、それを投資や融資などの何らかのビジネスを実行する際の判断材料として活用するのです。

細かいことはまた後ほど解説しますが、まず重要なのは分析対象のメインは企業の財務諸表です。財務諸表=決算書だと思ってもらえれば良いです。経理初心者に向けた決算書とはなにか?でも決算書の具体的な種類とか目的については解説してますので、そちらも合わせて参考にしてみてくださいね(^。^)

もちろん財務諸表以外にも例えば売上を分解した数字である単価や販売数量、もしくは顧客数など、非財務数値というものも当然分析の対象になってくるのですが、メインの分析対象は財務諸表になるんだな〜ということを頭にまずは入れておいていただければと思います。。

 

財務分析 | 分析の視点

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さて、先ほども軽く触れましたが、ある企業の財務諸表だけ何となく眺めていても、何も判断材料にならないんですね。。なので、先ほども書きましたが、時系列で眺めるか、同業他社と比較するか、このような視点を加えて分析を行なっていきます。

時系列というのは、過去5年分の財務諸表を並べてみて、損益計算書貸借対照表の推移を確認していくことです。主に損益計算書の時系列分析が使われることが多いと思いますが、ここでは、

 

 ・企業の過去からの成長性

 ・特殊な事象が起こっていないかどうかの確認

 

の2つが分析のポイントになってくるかと思います。損益計算書を分析する時って、本当は将来の売上とか利益を予想するのが一つの目的になってくるわけなのですが、過去を分析する理由って、「同じ環境で同じ事業を行なっていれば、成長性などは過去の数字をある程度踏襲するはずである」という仮説があり、将来の数字を予測するために過去の成長率の平均値を使ったりするわけですね。まあそれだけ将来を予測するのは難しいので、過去のを参考にした方が、その予測数値にある程度の客観性が担保できるわけですね。当たり前ですが、その過去の成長率がそのまま当てはまるかどうかは、実際に将来時点になってみないと誰にもわかりません(°▽°)

 

財務分析 | 同業他社比較

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もう一つの分析の視点である、同業他社比較についても解説をしていきますね!同業他社比較をすることで、その企業が業界の中でどのような位置付けにいるのかがわかるということです。まあ色々な分析手法があるので、今日はイメージしやすい部分だけ解説をしていきますね。

同業他社比較についても、単純に同業他社を並べただけでは何もわかりません。というのも、そもそも規模が違う会社をそのまま比較しようとしても規模のさぐらいしかわからないので、相対化を行なって比較する必要があります。例えばわかりやすいものでいくと、利益率や売上高成長率などです。利益率を比較することで、どちらの企業が効率的に稼いでいるか、を把握することができますね。これは利益は売上高からそれを獲得するために使ったコストである費用を控除して計算できるので、この費用の金額が小さければ、それだけ労力をかけずに稼いでいるということになります。成長率では、業界平均と比較して成長率が高ければ、それだけ伸びている会社ということになるので、将来の成長も他社と比較して高いのでは?という期待ができるようになりますね。

そして同業他社比較も単年度というよりは過去5年分などの時系列を含めて行うのが通常です。こうすることで、1期間に発生した臨時的な損益などの要因を排除することができるのです。

 

財務分析 | 分析の目的

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ここまで財務分析の大きな視点について解説してきました。細かい分析の手法については様々な書籍が出版されてますので、読みやすそうなものを一度読んでいただくと、何となくイメージがつくと思いますよ!

そしてここでは、そもそも何で財務諸表分析をしなければならないのか、という目的論について解説をしていこうと思います。財務諸表の目的といえば、色々な目的があるのですが、パッと思いつくものでいくと

 

 ・投資を行う時の将来予測をするための情報として

 ・融資をする時の判断材料として

 ・取引を開始するための判断材料として

 

あたりがメインかな〜と思います。1番目の投資は個人行う株式投資というのもありますが、どちらかというとM&A機関投資家が行う投資という方が、イメージとしては近いと思います。融資は、この企業にお金を貸して戻ってくるかどうかを判断する材料にすること、そして取引はこの企業と取引をしてきちんと期日通りにお金を払ってくれるかどうかを判断する材料にすること、というイメージです。

これらは財務諸表という過去すでに発生した取引を表した数字で分析をしているのですが、同時に将来どのような数字になりそうか?というのの予測の材料として財務諸表を活用しているわけですね!投資した金額で利益が得られそうか?貸したお金、もしくは取引したお金が戻ってくるかどうか?、というのは将来を予測していることに他ならないのですが、将来数字は存在しないので、それで財務諸表という過去数字を最大限分析することによって活用をするわけです。

 

財務分析 | 重要なポイントは?

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財務諸表分析の重要なポイントは、目的意識を持って分析を行うことです。財務諸表分析って細かく分析しようと思えばいくらでも時間がかけられるのですが、目的意識なく分析しても自己満足で終わってしまいます。なので、まず最初にどういった目的のために分析をしたいから、こういう分析手法を使う、という流れで作業をしていかないと、時間かけて分析しても満足いく結果が導き出せない可能性がありますので、ここは十分に注意しましょう!

加えてもう一つ重要なポイントがあります。それはなるべく数字の集計と分析の計算時代に時間をかけないことです。数字を公開情報から一つ一つ取ってきて、エクセルに並べて、分析用の計算式を組んで、みたいなことをしていたらそれだけで1日が終了する可能性があります。無料で効率化する方法としては、EDINETが出しているXBRLを活用するというのがあります。こちらはある程度プログラミングがわかっている方でないと入口が難しいかもしれませんが、プログラムを組んでしまえばかなりの時短になるはずです。もしくは有料のツールになりますが、SPEEDAと呼ばれる財務諸表分析のツールがあります。こちらはプログラムの知識不要で感覚的に操作ができるので、集計作業や計算式を入力する手間が省けます。

 

 ・EDINETはこちら→https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/

 ・SPEEDAはこちら→経済情報プラットフォームSPEEDA |

 

まとめ

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さて、本日は財務諸表分析というテーマで解説してきました。何となくイメージは掴んでいただけましたでしょうか?特に分析するのは何かしら目的があるからなので、ご自身で分析されるときは、ぜひ目的に照らしてどういう分析をしていけば良いか?という視点で取り組んでいただければな〜と思います(^。^)

では、また次回!

 

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