経理初心者に向けた決算とはなにか?

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さて、経理初心者向けということで、今回はよく聞く「決算」って何かについて説明をしていこうと思います。「決算」って何となく聞いたことあるけど、正しく理解している人ってそんなに多くないんじゃないですかね??

そこで今回は経理初心者に向けて、決算とはなにか、から丁寧に解説をしていこうと思います。それでは行きましょう!

 

もくじ

 

 

経理初心者が学ぶ決算の基礎知識

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さて、今回は株式会社を想定して書いていきますね。個人事業とかも考えだすと混乱してしまうので、シンプルに企業、つまり株式会社をイメージしてもらいます。

「決算」というのはそもそも何の目的で作っているのでしょうか?大きく3つぐらいに分かれてまして、

 

 ・株主や債権者など企業関係者への報告書(株主総会で使用)

 ・株主を含む投資家(まだその会社に投資していない人も含む)への情報提供

 ・税金計算用

 

ということをまずは頭に入れておきましょう。なので、それぞれの目的用に作成する決算のボリュームとか粒度も異なってきます。

 

経理初心者が学ぶ決算の基礎知識 | 株主・債権者等

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これが一番わかりやすいかもしれませんが、会社法にしたがって、年に1回株主総会で作成した決算を株主さんに承認してもらわなければならないんですね。3月決算の会社だとよく6月に株主総会を開催してますよね、あれです。

そしてここで承認を受けた決算書が、銀行とか金融機関などの債権者にも説明資料等で使われたりします。この会社法の決算書は、作る種類は減るものの、上場会社でなくても作る必要があるので、「決算書見せてください」というと、この決算書がご登場することになると思います(*^▽^*)

 

経理初心者が学ぶ決算の基礎知識 | 投資家

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続いて、こちらが上の決算書と割と混乱するのですが、こちらは主には上場している会社が作成して公表するものになります。まず有名なものでいくと、東京証券取引所に提出する決算短信というものですね!これが各種決算書の中ではもっとも早く出るものになります。新聞とかで言っている決算も基本的にはこれですね。企業のIR資料で決算発表で出てくるのもこれです。

ちなみに東証のTD Netというところに公表されます。

https://www.release.tdnet.info/inbs/I_main_00.html

 

続いて登場するのが有価証券報告書ですね!これは前回書いた、経理初心者のオススメの勉強方法、という記事でもご紹介したEDINETという仕組みに公表されます。内容のボリュームでいくと、この有価証券報告書が圧倒的に多く、粒度も細かいです。ただし即時性というところでは、決算短信の方が早いです。どちらかというと、じっくりとその企業を分析するための情報になりますかね〜〜

ちなみにEDINETはこちら、

https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/

 

そして、有価証券報告書の関連する書類として、四半期報告書というのがあります。これは、有価証券報告書が年度末に作るものであり、そのほかの四半期ごとには、有価証券報告書を簡略化した、四半期報告書を作成・公表することになっています。ただし、四半期ごとに公認会計士の監査が必要になってくるので、上場している会社は休みなく決算と監査が来るイメージですね!

四半期も簡略化しているとはいっても、まあ作業ボリュームは多いので、決算ごとに業務は大変だと思います。。

 

そして、これらの情報は、投資家(主に対象の会社の株式を売買しようとしている人)が見て、投資するか売却するか、などの判断材料に使われたりします。これらの情報は基本的に誰でも閲覧できるようになっているので、ご興味ある方はぜひ一度チェックして見てください!

 

経理初心者が学ぶ決算の基礎知識 | 税金計算

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さあ、最後が税金計算です。企業が税金を計算する時って、決算書を基礎として、そこから税務特有の調整を加えていって、最終的に申告書を作成するんですね。なので、税金計算については、別途決算書を作成するというよりかは、すでにある決算書をベースにして申告書類を作成するということになります。

ただ、会計の世界と税務の世界って似ているようでかなり違う部分があって、企業の規模が大きくなればなるほど、調整項目も多いですし、複雑な処理が入ってくるので、難易度はかなり上がってきます。

 

まとめ

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さてさて、本日は決算の種類とか目的、タイミングについて解説をしていきました。今までモヤモヤしていた決算という意味が、少しはクリアになったのではないでしょうか?ちなみに、有価証券報告書を見ていただくとわかるのですが、びっくりするぐらいボリュームがあって、「こんな量の情報を作成するのか」と思われるかもしれません。そうなんです、決算って貸借対照表損益計算書だけじゃなくて、注記とかめちゃくちゃ細かいんですね(°▽°)

まあ、上場会社の経理になるとこのようなものを作成しなきゃいけないんだな〜とイメージをつけてもらえると大変嬉しいです!

では今回はこの辺で終わりにしますね!次回をまた楽しみにお待ちくださいな(*^▽^*)

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