【2021年保存版】経理のアウトソーシング | ポイント解説

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今日は、経理アウトソーシングについて考えていきます。アウトソーシングを考える時って、経理だけでなく、他の業務についても根本的な考え方は同じで、最初の設計とか運用の確認が非常に重要なのですよねーー

あまり深く考えずにアウトソーシングしてしまうと、思っていたものと違ったり、コミュニケーションミスが起こったりするので、今日は最初の設計の重要性や運用する際のポイントについて、丁寧に解説していきますね!!

加えて、アウトソーシングとIT化の関係性についても最後の方で補足説明します。この両者って違うようで、一体として考えた方が良いんですね。なので、そのあたりの考え方についても解説させていただきますね!

 

もくじ

 

 

経理アウトソーシングとは?

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そもそも経理におけるアウトソーシングって何でしょうか??これは、会社が持っている経理業務の一部を、アウトソーシング会社と呼ばれる外部の会社へ切り出して、自社の業務を効率化することですね!

当然、アウトソーシングする場合にはお金が発生するので、自社でやる場合と他社でやる場合のコストを比較して判断することになります。ちなみに、アウトソーシング経理だけじゃなくて、人事や総務、バックオフィスだけじゃなくて、営業やマーケティングなど、幅広い業務でアウトソーシングが存在しています。

 

では、経理アウトソーシングする先というのはどういったところがあるのでしょうか?大きく分けると2つございまして、1つは会計事務所ですね。ここは税理士の方がいらっしゃって(事務所の規模が大きくなると数十名単位になることも)、経理の記帳業務から決算、税務申告までアウトソーシングすることができます。会計事務所は皆さんもお聞きになられたことがあるので、なんとなくイメージがつくのではないでしょうか?

もう一つは経理アウトソーシングを専門で行う会社で、社内に税理士がいないパターンです。この場合、税務申告など資格が必要な業務は外部の税理士と連携しながら業務を進めています。

 

ちょっと脱線しますが、アウトソーシング先って国内とは限らないんですね。日本だとあまり例がないかもしれませんが、アメリカだとインドに事務処理をアウトソーシングするということで、海外アウトソーシングなんかも盛んに行われてます。ちなみに経理業務ではありませんが、日本のコールセンターを海外へアウトソーシングしたり、というありますね。

まあ、国内の経理業務というところに焦点を当てると、日本のアウトソーシング会社が基本的には対象になってくると思いますので、本日は日本のアウトソーシングというところに焦点を絞って解説していきますね(*^▽^*)

 

経理アウトソーシングを検討するポイント

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経理アウトソーシングを検討するにあたってのポイントについて解説をしていきますね!そもそも論で、何でアウトソーシングを使うのかという言えば、①正確にミスなく業務を行うこと、②コストを削減すること、の2点になってくると思います。そして突き詰めていくと①も結果的には②になるので、この辺りをまず解説していこうかと(*^▽^*)

 

皆さんもご存知の通り、経理業務ってかなり特殊ですよね。おそらくインターネットで検索しただけでは到底自力で処理することは困難な業務になってます。それもそのはず、簿記という結構分厚い書籍の勉強を数ヶ月以上最低限やって実務でさらに勉強をして身に付けるものなので、学習にかかる時間とコストって結構なものなのですよね(°▽°)

ここで、正確にミスなく、という話になるのですが、正確にミスなくしようとすると、どんなに簡単な処理でも結局数ヶ月は学習期間がかかってしまうので、特に経理を専門としない社長とか営業やる方にとってはその数ヶ月間が営業の機会損失になってしまうので、結局②のコスト削減に影響を与えてくるのです。機会損失 = コストと考えれば、得意でないこと、専門的でないことを無理にやるがゆえに、コストが増えてしまったと考えると整理しやすいかもしれません。

そして、これって自分でやらずに、人を採用してやってもらう場合も同じように整理できるんですね!例えば、経理初心者の人を安い時給で採用したとしても、正確にミスなく、のレベルまで持っていこうとするとやはり学習期間というものが必要になるので、結果的に時間単価あたりで考えるとコストが増えてしまう可能性があるんですねーー。

じゃあ、経験者を雇えば解決じゃん!って話もありますが、これも人1人分の業務が存在しているかどうかがポイントになってきますね。確かにベテランの人の手にかかれば正確にミスなく時間通りに業務は終わるのですが、特に小規模な会社だったり、成長中の会社だったりすると、業務の全体ボリュームに対して人の工数が余ったりするんですね。。その場合、結果としてアウトソーシングするよりもコストが高くなる可能性があるんです。では、経理以外の業務もやってもらえばいいじゃん!って思って総務とか人事とか、果てはITとか任せようと思うと、そんなスーパーマンはいないので、対応できない場合がほとんどで、さっきの話じゃないですが、ミスが発生してむしろ損失になったりする可能性もあるわけです。イメージしてみてください、営業している人に、「君、時間余ってるからITツールの導入業務やっておいて」ってITの知見ない人に頼んでいるのと一緒なんですよ。

ということで、当初の目的から照らすと、業務のボリュームと人員配置を考えた時に、余剰が出そうだったらアウトソーシングかな〜、というのが基準になってくると思います。あとはちょっと1人あたりの業務負荷が増えてきたのだけど、1人採用するほどでもないなーという時に、簡単な定型業務をアウトソーシングするパターンですね。

ここまでくると、アウトソーシングする時には業務の設計とアウトソーシングの切り離す部分を明らかにしておく、というところがポイントのような気がしませんか?ということで次は、アウトソーシングする際の設計について語っていきますね(^。^)

 

経理アウトソーシングを設計するポイント

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さて、実際にアウトソーシングをする際の設計ポイントについて解説していきましょう!流れはこうです。

 

 ・業務全体を把握して、一覧化する

 ・外部に出しても問題ない業務を特定する

 ・アウトソーシング会社とコスト面で会話をする

 ・コスト的に削減できそうだったらアウトソーシング契約をする

 ・アウトソーシング会社と継続的にコミュニケーションをする

 

では、一つ一つ解説していきますね!

そしてその前に、1点だけ補足。小規模な会社については、アウトソーシングした方がコストパフォーマンスが良いと思います。もちろんご自身で行ったり、バイトを雇っても良いと思いますが、よほどご自身で業務設計してアウトソーシングで外注する部分を決められない限り、コスト削減は難しいので、そもそも経理の業務設計なんてできん!、て思われる方はアウトソーシングで良かろうかと思います。会社の規模が大きくなってきたら、次に解説するところを参考にしてね(*^▽^*)

 

経理アウトソーシング | 業務設計

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ここが一番難しいポイントかもしれません。業務って結構標準化できるものなのですねー。標準化というのはルールとかやり方が明確化されていて、誰がやっても同じクオリティーの結果が出るようなことを意味してます。って聞いただけで、めっちゃ難しいと思いません?ここが重要なポイントで、標準化が難しい業務はアウトソーシングしちゃいけない、ってことです。。まずここで混乱してしまうと、アウトソーシング会社とのコミュニケーションやアウトソーシング会社の管理に影響出てきちゃうので、しっかりと理解しましょう。

まずは、経理業務全ての洗い出しですね!経理業務のスタートは何かしらを記帳するところからです。なので、売上を管理したり、仕入を管理したり、ってなってくる販売業務や購買業務になってくるので、今回の解説からは外しますね!

洗い出しは、業務リストと業務フローチャートを作成すると一元的でわかりやすいと思います。リストだけだと漏れが出たりするので、フローチャートと組み合わせることで可視化されて、漏れが無くなります。

 

経理アウトソーシング | 業務の特定

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さて、業務が網羅的に把握できたところで、次にどの業務が外部に出せそうかを考えていきます。先に人材配置とかコスト考えた方がいいのでは??って考え方もありますが、自社でやるかアウトソーシングするかって、経営判断の中で常に考えなきゃいけないテーマだと思うので、結果的にアウトソーシングするか否かに関わらず、こういう整理はしておいた方が良いと個人的には思います。

そして、外部に出せそうかどうかの判断基準については、先ほども登場しましたが、標準化できそうかどうか、もう少し詳しく解説しますと、自社でその業務の結果を評価できるぐらい定型化できるものかどうか、という点です。これは後段でも解説するのですが、最終的にはアウトソーシングしている会社の業務結果を評価して、そのアウトソーシング会社と契約を継続するのか、ということを考える必要があるので、そもそも評価できるぐらい自社で理解をしているのか、というのが考えるポイントになってきます。

1つだけ例外があって、非常に専門的な分野についてはそもそも自社で対応できないので外部の専門家に依頼しているのであるので、ここは評価できるかどうかは判断のポイントになりません。経理周りで行くと、特殊な決算処理のサポートをもらうとか、税務関連とか、M&Aとかそのあたりになります。

ということで、上記の判断基準に基づいて、外部にアウトソーシングできるかどうかのフラグを業務ごとに立てていきます。これを整理して行くと、外部にアウトソーシングできる業務一覧が出来上がるのですが、これを単純にアウトソーシングできるわけではありません。アウトソーシングする場合には、ある程度業務の連続性が必要でして、あまりにも業務が不連続ですと、アウトソーシングする方が不効率になったりします。この辺りは、アウトソーシング会社との協議の中で判断をしていけば良いかなーと思います。

そして外部にアウトソーシングできる業務とできない業務のイメージですが、まずできない業務についてです。難しいところで行くと会社の判断を要するような業務でして、例えば決算でいうと、株式の減損処理をすべきか否かというような業務です。計算自体は定型化できてしまうのですが、その計算式自体を作ったり、減損の判断に必要な材料を集めるのはアウトソーシング会社にはできないので、このような業務はアウトソーシング対象にならないと理解しておいた方が良いでしょう。

一方で、アウトソーシングしやすい業務としては、例えば外部から来た請求書に関する仕訳を入力するような場合です。これも仕訳で使う勘定科目さえ最初に設定してあげれば、あとは機械的に金額を打ち込んでいくだけなので、定型化できますね!このような業務はアウトソーシングの対象となるわけです。

 

経理アウトソーシング | アウトソーシング会社選び

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さて、いよいよアウトソーシング会社との会話がスタートです。よく最初にアウトソーシング会社選びからスタートしてしまうパターンがあると思うのですが、会話する際にはどの業務をアウトソースするのか、というところから入った方が協議する内容がシンプルで明確になるので、必ず業務設計の方からスタートするようにしましょう!

アウトソーシング会社との面談を依頼する際には、

 

 ・想定しているアウトソーシングの業務範囲

 ・業務から出てくる成果物の受け取りのタイミング(つまり要求する処理速度です)

 ・想定する費用感

 

この辺りを事前に整理しておきましょう。特に2番目を忘れがちなのですが、これは非常に重要です。つまりアウトソーシングした業務をどのタイミングで実施してもらい、どれぐらいの期間で結果を返してもらうのか、ということを事前に詰めておく必要があります。例えば月次の決算書作成をアウトソーシングするとした時に、何も考えてないと月末が終わってから1ヶ月後に成果物が仕上がるケースがあるかもしれません。でも自社では月末から1週間以内に経営陣に実績報告をしなければならないので、この場合間に合わないですよね。なので、成果物をいつまで作成して提出してもらうべきなのか、は事前にしっかりとアウトソーシング会社と詰めておく必要があるのです。

続いてアウトソーシング会社を選定する際のポイントですが、一番のポイントは実績でしょう。これも単純に件数というよりは自社と同じ業界のアウトソーシング受託経験がどの程度あるのか、どれぐらいの規模の会社を受けているのか、という点です。まず前者ですが、経理業務って業界によって若干異なる点があったりします。記帳の根拠となる証憑が違ったり、専門用語が違ったりするので、なるべく同じ業界経験が多いアウトソーシング会社の方が、コミュニケーションは円滑に進むと思います。続いて後者ですが、規模が大きい会社を受託した経験のあるアウトソーシング会社の方が、難易度が高い業務を受託した経験がある、と考えられるので、評価のポイントになると思います。

 

経理アウトソーシング | 契約締結

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アウトソーシング会社へ要望を伝え、アウトソーシングする業務範囲や成果物の受け渡しタイミングが詰まったところで、アウトソーシング会社から見積が出てくるでしょう。コストが全てではないので、上で解説したように過去の実績を踏まえながら、決めるようにしましょう。コストが安くても適切に業務のアウトソーシングがなさなければ意味がないので、コスト重視だけで考えるのは避けましょう。

そして、アウトソーシング会社がある程度決まってくれば細かい契約になるのですが、この際可能な限り、SLAを契約条文に含めましょう。SLAというのは、サービス・レベル・アグリメントの略で、要はアウトソーシング会社に守って欲しい項目を契約に明示したものになります。単に明示するだけでなく、これに違反する場合には何かしらのペナルティが発動するのが基本です(°▽°)  例えば、違反した場合には契約金額が減額されたりするケースです。

SLAとして考えられるのは、記帳ミスのパーセンテージなどです。基本間違えることはないので、例えば99%正しい記帳をすること、というのを設定しておき、これに違反した場合は契約金額を減額するルールにするようなことが想定されます。ただし、この「正しい」というのはかなり明確にする必要があって、単に「正しい」と言ってもお互い解釈が発生してしまい実行力に乏しくなるので、「正しい」を明記したルールブックを別途作ってお互い合意する必要があるでしょう。例えば、この請求書はこの勘定科目で仕訳を行う、などのようなルールブックです。このレベルまで詳細化しておかないと、SLAとしては機能しないかな〜と思います。

SLAを締結する場合、アウトソーシング会社にとっても負荷になるので、必ずSLA付きで契約締結できるわけではありません。SLAを守るためにアウトソーシングコストが増える場合もあります。なので、SLAの締結を目指しつつも、アウトソーシング会社にSLAを結びべない合理的な理由があるかどうかを確認しつつ、その場その場で結局は判断することになってしまいますね。

SLAに似たような単語で、SLOというのがあります。サービス・レベル・オブジェクティブ、の省略形ですが、こちらは努力目標の意味です。なので、守れなくても罰則がないのが特徴です。まあ何もないよりSLOがあったほうが良いとは思いますが、なるべくSLAを締結する、というところをポイントにした方が良いかと思います。

 

経理アウトソーシング | 継続的なコミュニケーション

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さて、契約を締結してアウトソーシングがスタートしたら終了ではありません。今度はアウトソーシング会社の管理という次の業務へ移行します。これは、当初想定していたイメージ通りの業務をアウトソーシング会社が行なっているか、を適宜チェックする作業です。ここで、SLAが効いてくるのですね。SLAがあればこれを守っているかどうかでチェックができるので、お互いのコミュニケーションが非常に楽になりますし、何がダメなのか明確になります。SLAとは言わず、SLOでもコミュニケーションの効率性は圧倒的に上がるでしょう!

そして、チェックしているだけではダメです。要求に満たないような成果物があった場合には、その原因をお互い協議して、いつまでにどうやって改善するのかを合意する必要があります。よくあるパターンとして、「改善してください」と丸投げするパターンがあるのですが、原因をお互い特定した方が解決までの道のりが短いと思いますので、ぜひ双方向のコミュニケーションで進めていくようにしてください。

担当者の問題であれば、担当者を変えてもらうことも依頼しなければなりません。また改善できるのに改善できそうにない場合は、そもそもアウトソーシング会社の切り替えを検討する必要があります。そう、結局上の方で述べた、アウトソーシング会社を評価するというのはここに帰着するのですが、アウトソーシング会社のパフォーマンスが良いか悪いかを判別できないと、そもそも契約を継続すべきかどうかの経営判断ができないのですよーー。なので、「評価できる」ということは大変重要なのです。。

 

経理アウトソーシング | 想定される失敗パターン

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さてさて、ここまでアウトソーシングのポイントについて長々と書いてきたわけですが、ここからは趣向を変えて、想定されるアウトソーシングの失敗パターンについて触れていこうかなと思います。

まず想定されるパターンとして、業務をちゃんと設計しないでアウトソーシングできそうなところをアウトソーシングしてしまうパターン。その個別の業務だけ見るとコストが若干下がったように見えるのですが、実は業務って前の業務と後ろの業務が連続して行われるものなので、そこのコミュニケーションの工数も考慮しなきゃいけないのですよね。そして、特定の部分だけアウトソーシングしてしまったことによって、その前後のコミュニケーション業務がむしろ増えてしまい、全体で見ると業務が増えることがあり得るのですね。これが部分最適ってやつで、基本ビジネスって全体最適を考えてアクションを実行していくべきなのです。で、これを回避するためにはやはり業務全体を捉えて、アウトソーシングする部分をちゃんと設計するということなのですね。

 

続いてあり得るパターンとしては、自分で判断すべき非定型的な業務をアウトソーシングしてしまうパターンです。これはアウトソーシング会社が受けないと思うのですが、業務範囲が曖昧だったりすると、ボールが間に落ちちゃって、自社としてはアウトソーシング会社の業務だ、と思っているケースが想定されます。この場合、当たり前の話ですが、アウトソーシング会社はルールに従った計算はできますが、そのルール自体を作ったり、そのルールに必要な材料は集められないので、そこを自社として理解してないと業務が進まないケースが想定されますね。結局このパターンも最初の設計段階が大変重要なんだ、ということです。

 

経理アウトソーシング | IT化との関係性

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こちらもちょっとテーマは変わりますが、アウトソーシングとIT化の関係性ってなんだろ?って思う方もいらっしゃると思うので、その方向けに解説です。アウトソーシングもIT化も結局のところ最終ゴールはいかにコストパフォーマンス良く経理業務を行なっていくか、ということなのです。アウトソーシングはそれを外部の会社にお願いしたケースで、IT化は内製化をしたケースなのです。もちろん、アウトソーシングとIT化の組み合わせはありえます。人がやった方が効率的な業務と、ITがやった方が効率的な業務があるので、その切り分けさえちゃんとできていれば、両方に得意領域をお願いすることで、経理業務のコストパフォーマンスはよくなることでしょう(*^▽^*)

 

そして、IT化を考えるにあたっても結局は業務設計がポイントになってくるんですよね。経理業務という業務全体があって、ITを活用することで、どこが効率化できそうか、ということを考えていくんですねー。ちなみにITを活用するというのも、経理の業務知識に加えて、ある程度ITの知識も必要になってくるので、結局は最初の方で解説した学習期間とかにかかるコストを考慮しなければなりません。なので、社長がITと経理めっちゃ得意です、とか会社の規模がそれなりに大きいです、とかだとITの効果って抜群に働くんですね。。

IT導入したら = 業務効率めっちゃよくなる、は必ずしも正しくなく、業務効率がめっちゃよくなるように業務と設計とIT導入をしていく、というのが正しい回答になるのですね。ちなみに、経理業務においてIT導入するのに考えるべきポイントというのは、

 

 ・ITがうまく活用できるように経理業務の設計を行う

 ・決算がうまく作成できるような粒度でデータベースを作成する

 ・なるべく手作業が発生しないように、外部およびシステム間連携を意識する

 ・システムから逸脱する業務が発生しないように管理する

 

というあたりですかね。。補足で、最後の一つは直接IT導入には関係ないのですが、ITで業務を効率化する = 定型化していく = なるべく定型的でない業務を削る、ということになるので、せっかくIT化して効率的になったとしても、定型的でない業務が増えれば増えるほど、業務負荷は増えていきます。なので、一部の例外をのぞいて、定型的でない業務を発生させないように管理する必要があるんですね。

これは、本日のテーマでもある経理アウトソーシングでも同じでして、定型的でない業務はアウトソーシングが難しくなるので、なるべく多くの業務を定型化した方が良いんですね。なので「定型化」というのはIT化にしろ、アウトソーシングにしろ、重要なキーワードになってくるのです。

ちなみに、ITと経理の関係については以前の記事で、経理とITの超密接な関係、というテーマで解説してますので、こちらも参考にしてみてください!

 

経理アウトソーシング | まとめ

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さてさて、本日の長文閲覧お疲れ様でございましたが、もう少しだけお付き合いください(*^▽^*)

経理アウトソーシングについて語ってきたわけですが、全体通してなんとなくキーワード的に伝わったかなーと思うのは、「経理業務の設計」ですね。結局目的としては、作業結果の「評価」が正しくできるかどうかがポイントで、さらにその目的として、当初の意図通りのコストパフォーマンスになったかどうか、ということなんです。

そして、実際にアウトソーシング会社を選定して、契約を締結する際には、かなり細かいレベルでルールを設定し、業務に対する認識を双方で合わせていくことも重要でしたね。ここが曖昧だと、アウトソーシングを活用した業務全体がうまく回らなくなって、当初のコストパフォーマンスが達成できません。

さらに、アウトソーシング契約して終了ではなくて、そのあとのアウトソーシング会社との継続的なコミュニケーションも重要でしたね。なるべくSLAを締結して、それをベースにしてアウトソーシング会社とコミュニケーションを行い、必要なところは協力して改善していくというものでした。ここまでやって、ようやく当初意図したコストパフォーマンスが達成できるのですね。もちろん改善しても達成できない場合は、アウトソーシング会社を切り替えることも視野に入れることになります。

最後に、IT化とアウトソーシングとの関連性についても補足しましたね!この両者はバラバラなものではなくて、経理業務のコストパフォーマンスを上げていくために、会社の外部を活用するのか?それとも自社内で自動化することによって達成していくのか?という違いがあり、一体として考えていくべきものでした。そして、IT化についても結局は経理の業務設計がないと適切に導入できないので、大変重要なキーワードであるということについてもご紹介しました。

ということで最後、長文を簡単にまとめさせていただきましたが、経理アウトソーシングというテーマ、いかがだったでしょうか?おそらく想像以上に考えるべきことが多かったんじゃないか〜と思います。ただアウトソーシングというのは経営の重要なテーマなので、安易に実行すべきものではですし、最初の設計・検討が大変重要であることは頭の片隅においておいて欲しいと思います。

 

では今回はこの辺で(^。^) 次回もお楽しみに!

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